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行きつけ名所

地元こそ楽しもう。再生旅館「橋本亭」

箕面の三大名物

 「箕面といえば?」と質問すれば、猿と紅葉と滝が7:2:1の割合で返ってきます。その三者にまとめて遭遇できる観光コースが「滝道」。阪急箕面駅からぽてぽてと山の方へ向かってのびています。もっとも猿はいつでも会えるわけではありません。休暇に入ってる場合があるので事前に電話連絡しておいた方が良いでしょう。最近の猿は携帯電話持ってるらしいです。メールでもOK。


阪急箕面駅の改札を出た真っ正面が滝道。


滝道途中の「橋本亭」。一面のガラス、木枠の窓が美しい。

明治の旅館を再生

 冗談はさておき、その滝道の途中、箕面駅から5分ほど登ったところにあるのが「橋本亭」。ようやく話の本題に入れます。明治43年に建てられた古い旅館なのですが、後継者がいないことや建物が老朽化していたことなどから閉鎖されていました。それが2004年にめでたく改修・再生されたわけです。

 箕面川を見下ろすような斜面にへばりつくように建てられた3階建て。外側をぐるっと木枠の窓が取り囲む木造建築がとても格好良いです。一階はカフェやフェアトレードの雑貨屋さん、ギャラリーなど。もちろんカフェのコーヒーは美味しくてのんびりできるし、雑貨も面白いのだけど私は特に二階が気に入りました。

間取りとガラスに注目

 二階は以前の状態を復元した宴会場になってるのですが、部屋の作りが妙にゆがんでいます。たぶん川と山に挟まれたぎりぎりの敷地に建てているためだと思うのですが子供の積木遊びを思わせる迷路感あふれる空間になってます。二つの広間がたたみ一畳分ぐらいずれてつながっていたり、部屋の外側に奥に行くほど狭くなる三角形の縁側というか廊下があったり。

 ガラスも見逃せません。当時のものが使われていて見る角度によって景色が波うって見えたりします。こういうガラス、昔はよく見たんですが最近は無いですね。霜がついたような模様の「結霜(けっそう)」という手作りガラスは今では作ることができない技術だそうで、古物好きには見所一杯です。さりげなく置かれたちゃぶ台は、中央に炭用のコンロと燗をつける窪みらしきものが備え付けられて、夕食は窓の外の紅葉や川の流れを見ながら猪鍋に熱燗なのかと思うともうたまりません。


二階の廊下。奥に行くほど狭くなっていきます。遠近感がおかしくなりそう。


夕暮れの川の流れを見下ろしながら熱燗なんて良いだろうなぁ。

あくまで復元

 日曜日の夜にやってる番組のように「なんとまぁ。見違えるような」別物になっているわけではなく、あくまで以前の状態を復元しようとしてるところが良いです。天井も低くて窮屈な感じがしますが、山の中の隠れ家的な味わいを残してくれています。

 放っておくとただ朽ち果てて行く建築物をこうやって直してもう一度使うと今の建物ではまず見られないようなものが沢山残って楽しいです。こういうところは観光客はもちろんですが地元の人にこそお薦めだなと思いました。滝道に来たときには必ず寄る行き付けの場所にします。


橋本亭の看板。なんと一度猿に壊されたのだとか。ここへ来れば猿が見られるかも。

橋本亭
再生前と後の様子の違いも写真付きで詳しく紹介されています。


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