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むかぁし昔のことじゃった。長旅を続ける一人の旅人がおった。その日はなかなか宿が見つからず、どうしようかと困りだしたとき、ようやく宿の灯りが見えてきた。
どんどん「もし、だれかおりませぬか」どんどん。「今夜、ここに泊めてはくださらんか」
がらら「へぇへぇ。どうぞお泊まりくだっせ。わしがここの主人さ」
さてさて、宿の主人、夕食に何を出そうかと考え「おお、そうだ。裏庭でとれたミョウガにしよう」しかしミョウガは食べ過ぎると物忘れがひどくなると言い伝えられている。「あまりたくさんは出さぬ方がよいかの」と、そこでこの主人、良からぬ事を思いついた。「いっひっひ。たっぷり食べさせてやればあの旅人はきっと物忘れがひどくなって、いっひっひ、銭入れを忘れて行くにちがいない。いっひっひ」そして、たっぷりのミョウガを出してやった。「ほれ、お食べ。ほれ、お食べ。たんとお食べ。ほれお食べ」
明くる朝のこと、旅人を見送った主人は、急いで旅人が泊まった部屋へ行った。そこで・・・
「あぁぁ、大変じゃ大変じゃ大変じゃぁ。宿代もらうの忘れとったぁ。あぁ大変じゃ大変じゃ大変じゃ。忘れとった。すっかり忘れとったぁ」
以来主人は二度とミョウガを出すことは無くなったそうな。
オクラのマヨネーズ和えも粘りがありうまい。焼酎「たまたま」オン・ザ・ロック。
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